電気は味覚を変えて人々を救う👅「#イグ・ノーベル賞」とは(※雑学No.530,2023/9/18(月)~,B.D.+16)
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2023/09/21(木)
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※きょうは、ノーペン🖊デー(オフ日)のため、通常のメール・チェックと、レター書きと、『根っこばなし』と、お食事の写メ特集は、お休みです🙇(笑)。
今日は、ウッジューが星になって1年目+42日(407日)☆彡
リョウリョウの9歳のB.D.から9日☆彡🎉
With "Ryoryo"(ウイズウッジュー)
きょうは、小雨ランへ行って、11,402歩(8.0㎞)走り歩きしました🌂🏃🌓♪♪ゼイゼイ… バタッ…♪♪ (←息切れしたウチ😱)夜は 『「イグ・ノーベル賞」電気を流して味覚を変える新たな食体験の可能性に迫る』の文字起こし(要約筆記)をしました↓↓
配信日:2023年9月18日(月)、発信:TBSラジオ『荻上チキ・Session』、テーマ:「イグ・ノーベル賞」今年も日本人が受賞『電気を流して味覚を変える』新たな食体験の可能性に迫る、出演:宮下芳明(明治大学教授)×荻上チキ×南部広美
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※部分起こし(要約筆記)
🌜1:04:10【企画趣旨】南部広美・フリーアナウンサー:https://www.tbsradio.jp/articles/63007/
「イグ・ノーベル賞、ことしも日本人が受賞。『電気を流して味覚を変える』新たな食体験の可能性に迫る」
人々を笑わせ、考えさせた業績に贈られる「イグ・ノーベル賞」。
今月15日、今年の受賞者が発表され、電流が流れる箸やストローを使って味覚を変化させる研究に取り組んだ東京大学の中村裕美(ひろみ)特任准教授と明治大学の宮下芳明(ほうめい)教授が「栄養学賞」を共同受賞しました。
微弱な電流が流れるストローやハシを使って、飲み物や食べ物を口に入れると、塩味が強まったり、金属の味がしたりと、味に変化が出ることを確認。味覚を変える新しい手法として、2011年に論文を発表しました。
その後、宮下教授の研究室はキリンホールディングスとの共同研究で、減塩食の塩味を強める、スプーンとおわんを開発。健康管理のために無理せず料理に使う塩分の量を減らすことにもつながると期待されていて、早ければ年内にも販売が開始される見通しということです。
また、減塩だけではなく、食物アレルギーがある人でも、その味覚を楽しめるよう、様々な味覚に関する技術も研究。そして、この味覚に関する研究が、将来的には環境や食糧問題の解決の一助になる可能性もあると言います。
きょうは、そんなサイエンスと味覚研究の最前線に迫ります。
🌜1:07:12 南部
宮下さんの研究室では今回イグ・ノーベル賞を受賞した
電気味覚技術のほか 任意の味を再現する
味覚メディア技術の研究を進めておられて
白ワインを赤ワインの味に変える
毒キノコ(ベニテングダケ)の味を安全に体験できるようにする等
味覚に関する新たな体験や社会理想の
可能性について追求なさっています
https://www.meiji.ac.jp/ims/news/2023/mkmht000000jxiip.html
https://www.youtube.com/watch?v=oQpyxE3IUe8
🌝1:09:04 宮下芳明・明治大学・総合数理学部教授:https://twitter.com/HomeiMiyashita
元々 私が生まれる前くらいから 既に
「コンピューター自体が視聴覚以外の感覚も
扱えるようになるはず」という考えはあって
味覚に興味を持つ学生との出会いによって
じゃあそういった分野もやってみようかと
いう風になったのがきっかけだと思います
🌝1:10:12 宮下
(「電流を流すと味が変わる」という
研究はいつからあったのかというより)
「そもそも 電気の発見は
味覚によってなされているんじゃないか」
とすら 私は思っています
2種類の金属を舌に挟んでその間を繋げると味が変わります
それが ボルタ電池とかそういったものの始まりなんですね
なので 元々 我々の舌自体が
電気による刺激を感じることが
できると知られていて だからこそ
電気を発見できた位に思っています
我々の研究の新しいところは
電極を直接舌に当てるんじゃなくて
食べ物を介して刺激を与えるという風なことを
まあ試みたということになるかなと思い ます
食器から電気が流れ それが食品の中を通り 舌に
という風な回路だと思って頂ければさいわいです
🌝1:13:59 宮下
例えば「砂糖水だと 味は変わらない」
という風なことを調べられた論文もあって
一方で グリシンという電解質の場合には
甘味自体は 砂糖もグリシンも感じるわけですけど
グリシンの場合には変化が起こるという風になって
つまり食品の中にイオン電解質が含まれているかどうかが
非常に重要であるということが他の研究から
我々も理解できたということがありましたね
🌝1:15:10 宮下
基本的に我々が食べ物を食べる時には
色んなものが混ざっていて
例えば 少しでもナトリウムが入っていれば
スイカに塩と同じような原理ですので
ナトリウムの変化によって
甘みの引き立ち方が変わりますので
普通に混合物として食している分には
甘味の増強といったことも起こります
1:16:01
最近のやり方ですと 間にコンピューターを介在させて低電流回路と
いうのも入れたりして 細やかな制御ということをすることによって
調べられたり実際に再現したりといった事ができるようになってます
🌝1:16:35 宮下
まず スプーンは 例えば我々が研究する場合には
電源装置とかコンピューターとかそういったものと
有線接続されたケーブルだらけの実験機器を使う
ということが多いですが
いざ商品化していく時は 全てを一体化させて
小型化して中に収めるということをしています
https://news.mynavi.jp/article/20220908-2449207/
なので普通のスプーンのサイズよりちょっと
一回り大きいぐらいのように見えるんですが
中に コンピューターやバッテリーや
細かなインテリジェントなデバイスが
詰め込まれてて制御できる
ようなものになっています
🌝1:17:20 宮下
「お椀はデザインとして偉大な進化だ」
と本当に私は思ってるんですけれども
お椀の内側に電極があるとともに
お椀の底の部分にも電極があって
お椀って
底になんかちょうどスペースがありますよね(笑)
所謂「謎の隙間」が あると思うんですけど
あそこの中に コンピューターや 電源装置や そして
触れるところの電極というのも全部つけてしまったんです
https://news.mynavi.jp/article/20220908-2449207/
そうするとお椀を手に持って
底に必ず手を当てていただく
という姿勢さえして頂ければ
例えば 味噌汁を飲んだりとか あるいは
ラーメン を食べて頂くとかそういった時に
塩味が強調できる ということになります
ラーメンとか 麺類の場合には
麺の中も(電気は)通っていきます
なので啜られている状態の間も電気は流れて
塩味を感じることができるかなと思います
https://esgjournaljapan.com/domestic-news/21204
🌝1:19:00 宮下
デバイスに沿った食べ方が だんだん皆さん
上手くなっ ていくかなと思うんですけれども
例えば一番いいのは
もう最後思いっきり
スープを飲んでしまっても
いいことかと思います
なのでむしろナトリウムイオンを減らした減塩ラーメンの方が
スープを普通の濃さに感じながら 飲みきってしまってもいい
という芸当ができるんですよね
減塩の方々は 結構 スープをね飲むなんて
とんでもないということだと思うんですけど
テクノロジーでそういった不可能を
可能にしてるとは思うんですけれど
その場合には お椀に口をつけて頂いて
飲むという事をして頂ければと思います
🌝1:20:09 宮下
まさに このラジオが「聴覚メディア」だと
いう風に捉えて頂ければいいかなと思います
マイクで私が今喋ってる声が皆さんのラジオの
スピーカーから出ているということが まさに
音の入出力を行っているという事だと思います
同じように 味を入出力するものを広く
「味覚メディア」という風に呼んでいて
例えば エレキソルトのような 電気味覚のデバイスも
「味覚メディア」の一つという言い方で位置づけてます
「味覚メディア」というやり方であれば
ここにある食べ物を離れた国でも体験して貰うとか
味のコピー&ペーストをするとか
食レポなしでも味の方が伝わるとか
まさに「口の中に味のラジオ」みたいな
ことが できるという風に思っています
ゆくゆくは そういう風に小型化して埋め込めないか
っていうこともやっています
🌝1:27:37 宮下
(「TTTV3」とはどういった機械かというと)
味のする物質が 20種類ぐらい入っていて そういったものを
0.02ml単位で細かく抽出して混ぜるということができる装置で
「味覚のディスプレイ」みたいなものです
それで 色んな食べ物に味をかけて
違う味に変えていくということです
https://www.youtube.com/watch?v=FCeimm0A7Ms&t=1s
さっきの チョコレートドリンクのようなものも
この「TTTV3」の下に置いてボタンを押すだけで
同じ味を例えば安いカカオを高いカカオの味に
変えたりとかってことができるようになり ます
🌝1:22:40 宮下
例えば そこらで簡単に入手できる食べ物の味を再現するだけでは
皆さん多分 面白さを分かっていただけないかなという風に思って
食べ物の限界を超えられるようなことも沢山
事例としてやっているということになります
味をセンサーで測って 違う味物質で再現しますので
その仕組みを使うと元々食べ物が持ってた特性を全部
クリアにすることができるんです
例えばTTTTV3で
カニクリームコロッケの味を再現したものは
甲殻アレルギーの方でも 安全に食べれるし
https://www.moguravr.com/tttv2/
毒キノコ(ベニテングダケ)の場合は 勿論
そのまま味わったらみんな死んじゃうわけですが
そうならずに安全に こんな味なんだっていう
ことを 知ることができるという風なことです
(左上)TTTV2でおにぎりに噴霧する様子。
(右上)牛乳をカニクリームコロッケの味と見た目に変える様子。
(左下)ちらし寿司の見た目と味に変えた白米。
(右下)ベニテングダケの見た目と味に変えたエリンギ
https://news.mynavi.jp/techplus/article/20220711-2396489/
まあ色んな可能性というか
食べ物の元々の限界を超えられるといったことの
事例を増やすつもりで 色んなことやっています
🌝1:25:09 宮下
私もにわか勉強ではあるんですけれども
本当に例えばただの品種の違いではない
みたいで気候とかも影響するんだそうです
例えばペルーのカカオの木を
日本に植えてきたところで
同じ味は出てこないそうです
1:29:19
コーヒーは結構 香りが重要でして
我々もチャレンジはしているんですけれど
嗅覚の再現の機構の研究もしてる方々と
コラボレーションしないと実は
難しい部類ではあります
🌝1:27:04 宮下
味覚についてはまさに今言って頂いた通り
世界中の海外旅行を全員がするといった
ことは できるわけではありませんので
そういったことを疑似体験でもいいから広くしておく
ということが できるようになるかなとは思いますね
🌝1:31:57 宮下
色んな可能性があると思うので
好きな物を思いっきり味わえて
胃から下は健康っていうことだけじゃなくって
未知の味を味わえるとか何でもできちゃうので
そこが凄いなと思います
🌝1:35:12 宮下
無限電気味覚ガムは ある意味
我々が誇る研究の一つではありました
電気味覚デバイス全体をなんとかまず
口内に入れることに挑戦したのでした
https://www.tv-tokyo.co.jp/plus/business/entry/2018/018055.html
噛むと噛む強さに応じた発電が起こり
発電されたものが 舌に流れて
味を生み出す仕組みになっています
なので永遠にガムの電気味覚の味が体験できる
(味がなくならない)っていうものになっています
キャンディーを使った研究成果とかもやっています
🌝1:40:16 宮下
国内ではある程度ちょっとすでに去年から
試みをしているものではあるんですけれど
味センサーでニンニクの味を測り
そして違う物質で再現するんです
それぞれ無臭の物質 無色透明の物質
という風な形で やることができます
https://www.meiji.ac.jp/ims/news/2022/mkmht0000001ld81.html
ガーリックの薫りは
「ああ美味しそう」っていう薫りの物質と
所謂それを食べた人からの口臭・体臭とは
そもそも物質として違いまして
胃液による化学反応が起こるかどうかっていう所で
決まりますっていうのがまず大前提なんですけれど
その上で 鼻にだけそのおいしいって思われる
快いガーリックの薫りだけを必要最低限送って
無味だけれど味は完璧に再現できてる
ガーリックを食べていただくと
食べてる食体験は 本当に もう完全に
ガーリックを食べた気持ちになりますので
ガーリック トーストであれ ペペロンチーノであれ
ニンニク料理を美味しく味わうことができちゃいます
その後も 口臭が一切 発生しないので
エチケットのことを気にせずに思う存分
いつでも 食べて頂いて大丈夫になります
🌝1:42:32 宮下
さっきも言った通り 例えば
毒キノコ(ベニテングダケ)を食べるとか
アレルギーを持ってる人がカニクリームコロッケを食べるとか
色んな事例があったと思うんですけれど
エチケットっていう風な部分で 何かしら
人は我慢したり控えてたりするというのも
同じような味再現技術、「味覚メディア」の技術で打開できるよ
というデモンストレーションができるのも 心待ちにしています
🌝1:43:57
例えば 法政大学さんでは
炭酸感の 研究をしておられまして
気が抜けたコーラとかそういったものも
電気味覚を利用することによって
炭酸化を増強ができないかと
いうことを探求されています
炭酸飲料の刺激を強化するコップ 飲むと同時に電気刺激 法政大学が開発
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2107/19/news068.html
触覚的な感覚であって 味覚ではないかもしれませんが
継続して研究されてて目の付けどころも良いと思います
🌝1:44:49 宮下
我々がむしろやってないことで言うと
そもそも我々は食器に
電気を流したりしてるんですけれど
電極を体に張るということによって
例えば 群馬大学にいらっしゃる
青山一真先生もそうなんですけれど
例えば 顎の下とかそういった所に
電極を張ることによって味を変える
という試みをされてる先生方も
たくさん いらっしゃいますね
我々も一部 飲み物の後味を延長するとか
そういったことはやっているんですけども
デバイスとして一体化させて実装する事が
ちょっと増えてきたなという風に思います
🌝1:46:10 宮下
3週間前に我々が学会発表してそこそこ今話題に
なっているTTTV3の新機能がそれに当たります
チャットGPTなどの言葉で多分皆さんも
聞いたことがある LLM技術を使うと
我々が味センサーで測っていない料理名を言ったりとか
あるいは 料理の写真を見せたりとか そうすることで
結構 無難なレシピを推定してくれるんですね
それをそのまま出したり
味見して「ちょっとここはおかしいよ」という風に言えば
またすぐに修正したものを出すので
何回か対話を繰り返すことによって
その味に近づくことができる
といった事はわかっています
🌛1:47:18 荻上チキ・NPO法人「ストップいじめ!ナビ」代表、「社会調査支援機構チキラボ」代表:https://twitter.com/torakare
無限の可能性があるこの味覚メディア
イグ・ノーベル 賞ってだけじゃなくて
今後の社会のあり方も見えてきました
もし 時間があったら
宮下さんの研究成果は
リサーチマップでズラッと見る
ことができるので見てください
https://researchmap.jp/homei/awards
🌝1:38:53 宮下
(病気などにより味覚障害になられている
方に対する「味覚メディア」の可能性は)
現時点であらゆるそういったことに
対して救いの手を差し伸べることが
まだできていない状況ではあります
ただ本当に凄く多くの方からこういった連絡を頂いていて
今我々ができることは何かを学生たちと共に議論しながら
試行錯誤している真っ最中であることを
このラジオからお伝えしたいと思います
※今日の文字起こしのソース(情報源)はこちらです:https://www.tbsradio.jp/articles/74886/
配信日:2023年9月18日(月)
発信:TBSラジオ『荻上チキ・Session』
テーマ:「イグ・ノーベル賞」今年も日本人が受賞『電気を流して味覚を変える』新たな食体験の可能性に迫る
出演:
宮下芳明(明治大学・総合数理学部教授)https://twitter.com/HomeiMiyashita
×荻上チキ・NPO法人「ストップいじめ!ナビ」代表、「社会調査支援機構チキラボ」代表:https://twitter.com/torakare
×南部広美・フリーアナウンサー:https://www.tbsradio.jp/articles/63007/
※動画の視聴urlはこちらです:https://www.youtube.com/watch?v=liskn0oCPrQ&t=3963s
※関連動画のご紹介はこちらです:https://www.youtube.com/watch?v=FCeimm0A7Ms&t=1s
TTTV3 (Transform The Taste and reproduce Varieties): 産地や品種の違いも再現する調味機構と LLM による味覚表現
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