一週間刻みの眺め(長め)サイト(笑)

今週、引き出しの中に容れたもの。

2022/2/7(月曜日)から今日まで。(第17週ー前半③)



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2022年2月9日(水)
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朝は、オトン(元ウチの人)からのメール・チェック(備忘録的なものなので、読み飛ばしを)。


「昨日は☐☐の準備した鶏鍋。明日、明後日と連休ですが、ともに午後から仕事です。前日難波で泊まって、昼前に戻って仕事行く予定です。土曜日の晩にガッキー君が遊びに来るようです。☐☐のお尻の腫れ物の調子もよさそうですが、外食は行きたくないようなので、私の誕生祝いは、もう少ししてからにしましょう。」(※☐☐:息子氏の名前)



夜は、菟田野のお義母さん(84)に、ラブレター書き(同上で、笑)。


「おかあさんこんばんは😊私はここ最近、薄着大好きの息子氏に、何とか、腹巻を着用させられないものかと思案しているのですが…😌日中は無理でも、せめて夜だけでも、巻いてくれんかな?😉本人を乗り気にさせるグッドアイデア👍とかあれば、ぜひご伝授くださいね😊🙇それでは、今夜も「根っこばなし」より、『おもかるさん』の第9話を始めさせていただきます。心地よい眠りへのいざないとなりますように😴


「根っこばなし」より『おもかるさん』
👧👵

それから ひと息たったころ、勤番終えた 上役が
江戸屋敷へ 戻るおり、部落の者も 駆りだされてな。
家財道具の かずかずを、薦(こも)に包んで 荷造りして、
鳥羽川のふちまで 運んだと。

なかに 絹布(けんぷ)の袋に入れた、何やら重くて 尊い物
人手に 渡さず 上役が もったいぶって 運んだが、
姿を 見とった部落の者が 思わず 生唾をのみこんだと。

(つづく)

それでは、次回は多分、土曜日になりますが、続きをゆる~く、お楽しみにしていてくださいね(?)おやすみなさい💤😪」


それが済むと、要事前申込のウェビナー1つに参加しました。

テーマは、

「高等教育における『繋がる支援』:谷間のない支援を目指して」
熊谷晋一郎・東京大学バリアフリー支援室室長


※資料④に パネルディスカッションの全文起こしがあります。

聴くのは2回目ですが、司会の方の日本語が本当に美しくて…💧


あと、忘れる所でしたが、※資料③に、昨日、開催されたテーマ
「今、中国と、どう向き合うか」のコメントと質疑応答の全文起こしがあります(笑)






「きょうから、20年ぶりに、ジョギング🏃を始めました🤭」「たったの15分ニャリ~😹」





~☆・*。.:*・゚☆・*。.:*・゚☆~


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資料のイメージ
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※ウェビナー(Webinar)とは、ご存知のようにコロナ禍、私たちの日常に、新たに加わった "ウェブ(Web)" 開催の "セミナー(Seminar)" のことです。
※画像が大きくて申し訳ありません🙇‍♀️


~☆・*。.:*・゚☆・*。.:*・゚☆~






※③


2022年2月8日(火)


平和と憲法をまもる信州大学人の会 - テーマ: 「今、中国と、どう向き合うか」
報告者:久保 亨 (信州大学特任教授・中国現代史)
コメント:美甘信吾(信州大学教授・国際政治学)



※コメントと質疑応答の要約筆記


美甘信吾(みかも しんご)・信州大学教授・国際政治学

① 中国問題は「香港-中台-ウイグル問題を貫くもの」として、一括して論議できるかについて 補足のご意見を 頂けるでしょうか?



久保 亨(くぼ とおる)・信州大学特任教授・中国現代史

香港-中台-ウイグルで 問題が起きたのは  19世紀半ばから後半 中国が国際関係に 参加していく中で 出てきた問題と 共通していますね その問題意識で 押さえたかったものです  国力が大きく成れば 一国で 全部解決しようというのが でてくる このへんが 難しい所で 強い自信を持って なかなか 歴史的に 解決することが 簡単で なくなってきていることが 言っておきたかったこととして あります 歴史的に 形成された 問題であること 昨日、今日に 出来てきた問題ではないこと 決算的なところがあるので 逆に言うと 香港問題しかり 台湾 ウイグル問題しかり 25年間続いている問題であり 解決は 50年、100年の単位で 彼らも 考えていると思うので こちらも そういう視点で 見て行かねばとの 問題提起です




②領土問題に関して 昨今の国際社会 経済関係 から 中国共産党の指導部の認識に 変化は無いのか?


久保

南シナ海の 領土問題は 今 凄い話になっている ことばはわるいですけど お互いに 子どもの縄張り争いを はじめちゃってる 何かをつくったり おさえてることを了解して うごいてるようには みえない ただ 東南アジア諸国には 物凄い数の 華僑の存在が ありますし 南シナ海の問題も 東南アジアと中國との関係と 同じような関係が 続くのではと思いますが わかりません すいません


③共産党独裁一色ではない多様性を認める社会への変化の兆しはあるでしょうか?


久保

この兆しというのは 私自身の皮膚感覚的なところでは いま 色んな事情があって 刺激が 強いけれども 中国の人は 私の つたない中国語での 会話に対して 気楽に 話してくれるんですね 80年代は ものすごく 慎重だった 嘘も一杯 言っていた いま 中国の人は 嘘は言いません 中国の ある大学の研究者など 「しばらく 研究できないんですよ 中国から 今年は 〇〇委員を やってくれと 言われてきているんで」 と そんなことを 僕に 言ってきている 中国共産党の やっていることを 相対化するような 意識を持つ 中國人が 増えていることは 確かです 答えになっていますかどうか


④武力による拡張は 日本の失敗であることを 中国に直言することと 中国の内政への慎重な発言とは 両立するでしょうか?


久保

じっさいに いろいろと やってるわけなので 中国の学者と 議論する 機会があれば この問題は 積極的に言う ただし そのときに 日本の責任を 棚に上げて 言うのは いけないんじゃないかと いうことを かんがえています


⑤米軍基地を なくせば 日中関係の改善は 可能でしょうか?


久保

鶏と卵で なんともいえません これは いまみたいに 沖縄での コロナウィルス感染で 米兵に対して 主体性のない扱いを やっていたら 中国は 日本を信頼しないだろうなと 思います 米兵の らんぼうな行動を 日本を通じて とめられるんだなと 信頼して貰えれば 変るだろうと 思います 彼らは ホットラインを ちゃんと つなぎたくて うずうずしているんですね 小競り合いであっても しんだり けがしたりするのは 彼らですからね 一触即発で 第三次Warld Warに なることを 彼ら自身 よくわかっているわけですね 彼らなりの 安全策が 機動隊づくり なんですね 80年代 中国がやったことは 自衛隊だと 大騒ぎになるから そこんとこは ちゃんと 学びながら 中国が 慎重に 軍事のことを かんがえていることは 本当ですよと 私は思います 笹川財団なんかは そこらへんは だいじにして 付き合って来たんではないかなと 個人的には思っています 


 ⑥米中関係に対する 中国の認識は 変るでしょうか?


久保

アメリカの対中認識が まず 大きな問題になっています トランプみたいなのが でてきたら たまんねえ バイデンは バイデンで こちこちの 反共主義の 強い人ですしね なかなか 米中関係の問題は アメリカ問題でも あるところです もうすこし われわれは 時間をかけて やってもいいんじゃないか と言う気がしています


成澤 孝人(ナリサワ タカト)・信州大学教授、平和と憲法をまもる信州大学人の会代表

アメリカは ほんとにねえ イラク戦争以来 おかしなことに なっている 雨傘運動 政治的自由が無い そこはもう 憲法体制が ちがうからね どうしようもない 気がします わたしの 感想は これくらいで みなさん どうですか? ききたいこと いっぱいあるんじゃないかと おもうんですが 




清水美里・立教大学助教

中国は 内政が 一番大事で それに加えて 外政があると おっしゃりたかったのかなと おもうんですが 学生からの質問によくあるのが アジア外交において 日本はいま 力があるのか 例えば 東南アジアの 国々に対してとか です 別問題だと おもうんですけれども 期待される 中国の オルタナティブ/代案 としては あると 思います そのへんで みていかなくては いけないんだろうと このあたり もし おかんがえのところありましたら お教え頂ければと思います



久保

その通りだと思います 東南アジアの諸国から 日本は 期待されている 間違いないです ただ 日本が そこを 頼りにして 日本の 独立性を 主張するようになったら 多分 足もとを すくわれるだろうと 思います 日本は 日本なりの魅力を ちゃんと 発信していく 中国との 対抗ではなく 日本の立場で やっていく 結果として かれら 東南アジアの諸国が 日本を 利用すればいいと 思ってくれれば それでいいことです 


美甘(みかも )

東南アジア諸国は 中国との 対抗と いう意味で 平和主義を 一貫して とってきました フィリピンからすると 日本の方が いま 信用できるというのが あるのかなと おもいますし お互い 東アジアの 平和・豊かさ について 謙虚に 日本のことを かえりみながら 関係を ずっと続けていくと 日本は まだまだ 他国に対する 影響力は あると思います


成澤

前はだってさあ 素人目に見たらさ 自民党は 中国と 仲良かったし アメリカとは 距離があった それが 小泉内閣ぐらいから アメリカべったりに という気がしなくもないんだよね 



 >かつて アメリカに留学し、アメリカの民主主義や生活に 染まった中国人が、中国に帰って、政治や 国有企業の中核に 納まったのだと思います。しかし、中国共産党独裁が ぜんめんに でるなか、彼らの存在は 抹殺されたのか、どうなんでしょう?あまりに 沈黙の民に 陥ってしまいましたが、不思議です。


久保

アメリカは 元々 教育の面で 中国への 影響力を つよめることを 政策にしていて 朝から晩まで 英語教育を 中国の ミッション系大学で やって 協力して 発展させる 人材が たくさん いたわけですね 留学帰りが けっこう 力をだしている 彼らは 彼らなりに 共産党政権の やり方に ある程度 妥当性をみとめ アメリカの いいところは いいところとして 真似している それぞれの いいところを 持ってこようと かんがえている 習近平さんの 娘さんも 今 アメリカ留学に いっています 頭から アメリカの 文化を 否定している訳ではないと 思いますね おこたえになっていませんけれども 漠然とは そういう風に考えています


中台問題について 現総理が 比較的 おだやかにやっているのに 院政を引いている 背後で 中台問題に 派生したら 日本の有事だと こわいことを 言っていますんで 気になるんですが 歴史的に かんがえた場合 日本が 台湾を 朝鮮半島同様 占領していたと 蒋介石が 中国 統一しようと している所を 日本が かなり邪魔をしましたよね 日中戦争のあいだに 共産党 強く成って 蒋介石 弱くなって さいごに 台湾に 逃げたんですが 日本は ギリとか 贖罪の石木は持つべきか ちょっと モヤモヤしているんですけども


久保

言われた通り 日本と 台湾は 非常に 深い仲なんですね 歴史的には 植民地にしたもとで 台湾の開発も 同時に すすめた 迷惑な存在であったけれども それなり やくわりを 果たしたという 評価が 台湾にもあるし 戦後20年間は 台湾と 協力 しあってきた 関係が ある 大切にしなくてはいけない ただ 贖罪を 使わないように 私自身は していて それについての ある種の 歴史的責任を 果さなければいけない 日本が全部 背負わなければ いけないわけではない 今の形で 背負っていく 台湾有事については 小さな 武力衝突 それが それほど 簡単に 全面戦に いますぐ なるわけじゃないので 両方に対して 責任をもつことが 大事な事ですし 大陸の 歴史といっしょに 大陸と 台湾とを 両眼に入れて 歴史を 理解することが 大事だということで 今 日本学術会議でも 論議をすすめていると 思います


成澤 

丁度時間になりましたが さいごにきいておきたいことなど あれば  ふつうに かんがえたらさあ 軍事力を 中国が どんどん あげてきて なんで 安保法制 必要なのかと 安保法制で 同じ民族で やる気が しないんですけど そこらへん どうなんですか?



久保

いい例が 天安門事件で かれらは 地元の人どうしだから 武器を つかわないんですよね で、共産党のひとは どうしたかというと 軍隊を変えたんです お向かいのところの 軍隊を つれてきたんです 台湾人なんだという 乱暴な人達 いますからね それをつかえば できる でも いまは それをやる 状況ではない  膨大な犠牲が おきますからね いま それを やろうとしたら それを止めろ という声が 国中から 起きますよ 習近平も それは 百も承知で 武力で 統一など しようとしたら 大変な混乱が 起きて 指導部が ひっくりかえります だから 台湾有事は 起こせませんし 北京の 体制を もたせるためにも お互いに 威嚇しながら 何とか まとめていく方向で動く のが 大きな 見通しかと 思います もっと 平和の 可能性の 高い 東アジアを つくっていくのが 我々の仕事だと 思います


成澤

安保法制が 発動されたらさあ 戦争に なるんだからさあ でも 台湾有事にせよ 日本有事にせよ ぜんぜん そのはなしが でて来ないのが また別の問題として 日本っぽくて 困りごとですよね

次回は ちっちゃいはなしで 大学の 中央集権化の 動きについて 自分たちのあしもとのことも かんがえていこうということで やってもらって 全国で起きている 大学の問題について やっていきたいと思います ありがとうございました







~☆・*。.:*・゚☆・*。.:*・゚☆~


※④


2022年2月9日(水)


2021年度東京大学バリアフリーシンポジウム

「高等教育における『繋がる支援』:谷間のない支援を目指して」

東京大学バリアフリー支援室

特設ページURL:http://ds.adm.u-tokyo.ac.jp/symposium2021.html


開会挨拶:林 香里(バリアフリー支援担当理事・副学長)
東京大学バリアフリー支援室概要:  切原 賢治(バリアフリー支援室准教授)
第一部 「繋がる支援」の現状と課題
趣旨説明:熊谷 晋一郎(バリアフリー支援室室長/先端科学技術研究センター准教授)
STEM領域での支援:並木 重宏(先端科学技術研究センター准教授)
障害のある留学生への支援:大西 晶子(相談支援研究開発センター/グローバルキャンパス推進本部准教授)
合理的配慮提供を支える相談支援:川瀬 英理(相談支援研究開発センター助教)
全国大学等の連携とプラットフォーム形成:近藤 武夫(先端科学技術研究センター准教授)
第二部 パネルディスカッション:「繋がる支援」の未来を展望する
ファシリテーター:熊谷晋一郎

パネリスト:大西晶子、川瀬英理、近藤武夫、並木重宏(五十音順)


※パネルディスカッションの全文起こし

熊谷晋一郎・先端科学技術研究センター准教授複数補支援、当事者の支援を中心に

しつつ、たくさんの支援者、ステークホルダーが繋がっていくということも、先生のご発表の中で、
強調されておりましたけれども、

実際にどうやって繋がっていくのかというところがすごく頭の痛いところだなと思っています。

大西先生のご発表の中では、
東京大学の中では、
いくつかの部署が
それでも以前と比べると、
横に繋がるという方向へ。
まだもしかしたら不足している部分はあるかもしれませんが、

良い方向に向かっているというご発表がありましたが、

学内だけではなくて、
地域との生活を支える自治体との繋がりであるとか、
留学生の場合は、もしかすると、
もっと、例えば大使館とか、
いろいろなステークスホルダーとも繋がって、

支援を組み立てていかなくてはいけないという場面も多くあるかなと思います。

ちょっと、茫漠とした質問になってしまうのですが、
大西先生の目から見て、
学内外、
様々な支援部署を繋ぐといったときの
実装において、
どういうことをしたらいいのか。
まず何をすべきなのかというところに、

もしご知見がありましたら、ぜひ教えていただきたいと思いました。

大西 晶子(グローバルキャンパス推進本部准教授)/ありがとうございます。

一番難しいところを、ご質問していただいてありがとうございます。

留学生の問題という切り口をどういうふうに置くかというのは、

国籍も多様であるというお話にも通じるのですが、

近藤先生のスライドの中に、

アメリカの学生とイギリスの学生の障害学生率が15%前後であるというお話があったと思います。

一方で、アジア圏の学生のデータは、

あまり明確なものがないというところで、推し量るしかないわけですが、

そういう意味で、留学生の支援ということを考える上では、

日本よりも、より進んだモデルを知っている学生さんと

全く支援に関して、

十分に得ていない学生がいるということがまず現状としてございます。

それを考えたときに、日本に留学生としてやってくることができる層は国によって非常に違っていますので、まず、この現状認識をどういうふうなところに置くかというのが、非常に重要だと思っております。

その上で、

日本の大学で国内の学生さんに提供できていないものを留学生に提供することははっきり言って不可能ですので、どのように提供していくかを考える上では、まずは全体的な底上げをしていくことが必要で、

本質的ではないかと考えています。

その上で、
交換留学生の例を出しましたのは、
交換留学生は正規の学生と比べると、国籍が多様で、
いわゆる、北米や欧州から来る学生の率が、本学においても高くなります。

出身国の学生の中には、教育システムの中でしっかりと支えられながら、
大学にたどり着いた学生が多くおりますので、
彼らがどのような支援を受けてきたかということから、

我々が学ぶことは非常に多いのですので、それを一つのモデルにしながら、大学や地域で目指していくことは一つできることではないかと思います。

もう一つ、より多くの…。
留学生という形ではたどり着けていない学生がおりますので、
これはおそらく日本や日本社会が変わっていって
モデルを示すことで、特にスティグマの軽減にも繋がるかと思いますが、

支援を得るということや、障害を持つということに関する、
大きな文化の変化を起こしておくことは、
他の国にも波及効果があるのではないかと考えています。

あまり具体的ではないのですが、やはり全体的に
ないものを、他言語で提供していくということは、どう考えてもあまり現実的ではないので、
底上げということがあるかなと思います。

あとは留学生の方だけではなくて、国内でも多くの
バックグラウンドの方がおられますので、
地域で暮らしておられる
留学生だけが使えるサービスというのも、あまり現実的ではないので、自治体との連携においては、全体的な多言語での

サービスが増えていくということで、おそらく現実的により利用しやすくなっていくと考えています。以上です。

熊谷/ありがとうございます。
本当に東京大学としても、底上げに貢献するために、政策提言も含めて、

アクションを起こしていかなければいけないなと
改めて思いました。
ありがとうございます。

続いて、
川瀬先生
大変勉強になるご講演。ありがとうございました。

川瀬先生のご発表の中で、
相談室に繋がるといったときに、
繋がり続けるときの障壁を

いくつか教えていただいたわけですが、
本人に帰属できる理由というのでしょうか。

繋がれなくなる理由として、ご本人に帰属できる理由としては
非常によく、立体的に理解できたのですが、
同時に、周囲といいますか、
ご本人に帰属できない、
例えば、先ほど来、
同じキーワードを出してしまっていますが、

スティグマですね。

あるいは、ご本人がそれを内面化して
自己スティグマというのでしょうか。

自分自身の特性に対して、
ネガティブな解釈をしてしまう状況も
もしかすると、相談室に繋がることを妨げる部分もあるのかなと
想像いたしました。


そのあたり、

川瀬先生
支援の実践の中で、
何か、相談室に繋がることを
阻む文化的な要因や環境要因に関して、
お考えがありましたら、
ぜひ教えていただきたいなと思いました。


川瀬 英理・相談支援研究開発センター助教/ありがとうございます。


私どもでは、
相談室に行くのすら
抵抗がある学生さんと
お会いできないというところが、
本当に良くないと思っていて、

実は本当に、ごく数%の人しか相談室は使ってくださっていなくて。
なので、割と長期休みの期間に
少しコミュニケーションセミナーという形で
誰でも特に病気や障害など関係なく、
学生の皆さんだったら、どなたでもご利用できるように、

まずそういうところから取っ掛かりで
もしかしたら、ここで個別に相談に行ってもいいのかな…と思っていただけるとか。
あとは、

相談支援研究開発センターの中では
メールマガジンを教職員の先生方や、
ピアサポートルームの中では
学生さんに向けたメールマガジンなども配信していて、

そういう、相談や支援を受けるというところではないところから、
私達のことを知っていただければといいかなと思っているのが一つです。
もう一つは、

最後にご説明した、スライドの中にもあったのですが、
セルフスティグマという形で
配慮の依頼になかなか踏み切れない方は、一部ですがいらっしゃって、

なかなか私達も、それは先生がたにお話をしてもそれで何かを不利になったり、そこからどんどん広がるとか、そういうことはないんです…というふうに説明を経験上からそういうことはないですとご説明したり、

就職に不利になるとか、そういうこともないですよ…という説明はするのですが、やはり
それを実際に言うことには

勇気が要ったりとか、特別扱いされるのかどうかなとか、そういうところで、考え込んでしまったりとかということがあるので、

そこを無理に私達はこじ開けるつもりはなくて一緒にいろいろ相談の中でお話をしていく中で少しずつ
利用してみてもいいかなみたいな形で、私達相談員は、

配慮を依頼して、支援を受けて、うまくいった学生さんもどんどん、
この5年で
経験を積んでいるので、具体的に、学生さんにもお話しできる。もちろん
学生さんの名前が特定されることはないのですが、

自信を持って話せるようになってきているので、
その辺は、
お話もさせていただいています。以上です。

熊谷/ありがとうございました。

最後に、近藤先生にご質問させていただきます。

本当に「繋がる支援」というキーワードで、なすべきことを全てやっていらっしゃるというふうな、素晴らしいご発表だったわけですけれども、

いくつも、いろいろとお伺いしたいことがある中で、一つだけ。

やはり、国際比較といいますか、近藤先生は海外のご事情にも詳しいくていらっしゃって、

国際的なネットワークも今構築されているということで、
アジア、あるいはそれ以外の国々と比べたときに、
日本がどういうふうな

障害を持っている学生や研究者への支援というところで課題を抱えているのか、少し広いパースペクティブで、お考えが
ありましたらぜひ
教えていただきたいなと思いましたが
いかがでしょうか。

近藤 武夫・先端科学技術研究センター准教授/はい。

ご質問ありがとうございます。
すみません、私時間がなくて、
発表を端折ってしまったのですが、毎年、

国際シンポジウムを開いていて、アジア環太平洋の
大学の人たちに集まっていただいて、

アメリカの人は、例えばハワイだったりとか、西海岸の人が結構多いかな?今年は東海岸からも出たので、「環太平洋」じゃなくなってしまったのですが、つい先日行った国際シンポジウムでは、

19カ国から200名ぐらいの人たちが参加くださいました。そこで感じることなのですが、やはり日本の場合だと、

インクルーシブ教育の歴史自体が非常に浅いですので、インクルーシブ教育というのは障害のある人たち、子供たちもそうでない人たちも可能な限り同じ場で学び、同じカリキュラムに参加できるようにとベースにしていくという考え方なんですね。

日本の場合あと、やはり分離教育の歴史が
つい最近まで
続いていて、今も色濃くその背景を残しているので、

いろんなものが足りないんですね。例えば、
冒頭で熊谷先生がおっしゃってましたけれども。
身体介助が必要な人が大学で学ぶという
前提がないんですよね。そんな前提がないというのが、

私からすると、意味がわからないんですけれども、そこを前提にしなくてもいいだろうと、私は思うのですが。そういう
どちらかというと、

技術的にできる、できないということではなくて、そもそも想定されていないという壁が多いなという気はします。

日本の場合だと、例えば病院にいたりとか、自宅で家にいれば、様々な福祉的支援が豊富に得られる。ただ一歩、大学に行こうとか、会社で働こうとか思うと、途端に

分厚い壁が押し寄せてくるという、分断の壁みたいなことがありますので。

よその国、例えばアジアの国々で、今回もいろんな発表いただいたのですが、

日本のように福祉的な支援が充実していない国は多いです。

けれども、一方で、
高等教育に重度の障害がある学生たちが、様々学んでいる。大学院でも学んでいる。
そういったケースは

すごく多くて。毎年、学生パネルというセッションを用意して、
今年も、
ミャンマーだったり、シンガポールだったり、

マレーシアだったりとか、いろんな国からの学生達が自分が経験してきたことをいろいろ語ってもらったところなのですが、

ほんとうに様々な学びをやっている学生たちがいて、
その背景にあるのは、やはり国連の障害者権利条約で、
運動が盛り上がってきているということがあるのですが、おそらく

福祉的な支援は本当に少なくて、本当に苦しんでいる状況なのですが、大学で様々な先端的な学びをした学生たちが、日本にもやってくるということっていうのは、今後もどんどん広がっていくと思うので、

本当は、日本の学生も自由に海外での学び方、障害のある学生たちも、海外の学生たちも日本で障害のある学生たちが自由に選びという連携や繋がりというものを私達大学人がしっかりとつくっていく必要があるのではないかと。

進歩のたびに思うわけです。

熊谷/ありがとうございます。

重要なコメントをいただいたと思います。

海外の特にアジア圏での障害を持った人々のアクティビズムの勢いというものは、目を見張るものがありますし、

すごいな…というふうに思うことが
よくあります。
そしてやっぱり日本は歴史的に、隔離ですね。

差別
減らすために、

対等な関係で接触することが大事とよく言われますが、接触の反対を隔離、分離だと見なすならば、まさに隔離政策が、初等中等教育のレベルで、今なお

そして、
歴史的にも長く、
継続してきた背景を持っていますので、やはりそこに

目を向けていかなくてはいけないというのは、すごく共感するところです。ありがとうございました。
そうしましたら、
引き続き、パネリストの先生がた同士で
もし、

他のパネリストの先生にコメントやご質問などありましたら、自由にご発言いただければと思いますが、先生がた、いかがでしょうか。

大西/せっかくの機会ですので、質問よろしいでしょうか?とくにSTEM領域での

支援ということについてお伺いしたいんですけれども。
特に授業場面での配慮というのは、

フレームが作りやすいように感じているのですが、東大の場合も、特に留学生に関しては大学院生がほとんどですので、大学院からやってきて、

実験等々を伴うところで、

特に何も根拠資料も持っておらず、先生にそれを説明できないと学生がたくさんありますの
最初にあった、何が本質的かという定義に沿うと、

例えば実験を理解できればいいというふうになったりすると思うのですが、特に国による差っていうところで言うと、豊富に資源を持っているような大学や国から

来た学生だと、テクニックシャンをたくさん雇っておられ
て、実際はアイディアを出すことを研究者がやるということをやっている大学は

たくさんあるのですが、日本の大学はどちらかというと、全てを職人技のように学ぶというところに重きを置いておられるのか、割と全部やるというのが教育をされているのですが、

素人目には見れるんですが、そのような教育の仕方にの差みたいなものがあるのでしょうか。

一部の国以外では、あまり不勉強で存じ上げないのですが、
日本ですと比較的全てのことを1人でやるような
ことになっていると思います。

大学に留学生の方が来られて、大学での考え方ということですけれども、基本的には大学の先生の方で、
決めることなのかと思います。
例えば、学んでほしいことを

本質的なことであるというふうにしますけれどもそれは先生によっても分野によっても、あるいは、テクノロジーの進歩によっても変わってくることだと思います。

私は、
詳細は知らないのですが、東京大学のシラバスにも
科目の本質的な要件を書くようになったと伺ったのですが、
熊谷先生正しいでしょうか。

熊谷/そうですね。
私も同じように理解していますが

並木/例えば、学生の方がそれを見ていただいて、自分で判断もできますし、
あと、

一番本質的なことを文章にすることが難しいし、シラバスなら、なおさら割り切れないものだと思いますのでその後、先生と学生と

相談室を3者で相談して、
それこそ、
相談をしながら新しい
事例をどんどんつくっていただくといいのかなと個人的には思っています。

大西/ありがとうございました。テクニカル

スタンダードを国際的に比較するときに、先生がたが前提として持っておられる教育観が非常に違うということがあるとしたら、特に

研究室の中で指導というのは、そういうふうにスタンダードを示していくのも難しいのかなというふうに思って質問しました。ありがとうございました。
熊谷/ありがとうございます。非常に重要な、テクニカルスタンダードがいかに文化依存的かということに関わる、重要なご指摘だなというふうに思いました。

ある意味では、日本の方がやりやすい領域もあるかもしれないし、逆に日本では
やりづらい領域もあるかもしれないということで。

文化依存性みたいな主題は
かなり重要ですし、
むしろ、留学生の方から私達が学ぶべき

項目の一つなのかもしれないと思いました。

この点に関して何かコメントのある先生はいらっしゃいますか。


近藤/テクニカルスタンダードというのは、その背景にあるのは、職務上求められる力をどれぐらい発揮できるかということが背景になっていて、もう少し、職業人としての心得だったり、より高度な職業人になっていくためにはどうするかというふうなことは、プロフェッショナルスタンダードというような言葉が、どちらも米国の言葉ですけれども、使われたりします。

さらに、職務上必要となることに、対になる考え方として、

ジョブディスクリプションという、職務定義という言葉が使われます。ただ日本の場合ですと、

企業に就職するときに、ジョブディスクリプション、職務定義書を作る文化がないので、この職なら、あなたに動く給料いくら払っていますよという定義が作られないんですね。

その結果、やっぱり
たとえその専門職的なというか、
特定のスキルを生かして採用されたはずなんだけれども、

就職した後はいろんな部署に配置されて、部署ごとに違う仕事を
求められたりするという、日本特有の働き方の背景があって。その結果として、

本質はどこかというところに皆さん慣れておられないというか、このジョブディスクリプションや、テクニカルスタンダードが自分のラボにおいてとか、

自分の職場において何なのかを考えるトレーニングだったり、そういった文化に触れてきたことがない方が、まだまだ日本の中だと、当然ですが多いかなと思います。

ただ、今それが、

急速に変わってきているところはあるかなと思いまして、これも発表で飛ばしちゃったのですが、特に情報産業系の領域とかだと、

もしくは、企業の研究所であったり、
企業の工場の中の
特定のオペレーションに関わることであったり、そういうところでは

この力がしっかりあることがわかれば、そのほかいろいろな障害があって、他のことが難しいということがあっても、むしろ積極的に採用していくという取り組みを始めている企業も

日本の中でも出てきていて。
ちょうどこれからが過渡期にあたるんではないかなという感覚を日頃感じているところです。

熊谷/ありがとうございます。
そうですね。明文化しないと、

慣習で判断されたりすることもあるので。

明文化の重要性と、
それと同時に、明文化されたときの
具体性の粒度といいますか、

あまり具体的過ぎると、排除的になってしまったりというところで、
本質の記述における抽象度の設定みたいなところが

非常に重要だなとも
思ったりしました。

近藤/一言だけつけ足させていただくと、
本当に今のポイントは重要だと、私も思っていて、

テクニカルスタンダードは欠格条項ではないんですよね。

やっぱり、
お互いの対話と理解を進めるための枠組みであるべきだと考えていますし、

インクルーシブな学校だったり、職場であるほど、そういう捉え方をしてくださってると思います。

やっぱり、ルールだから従うということだと
合理的配慮は全てうまくいかないので。
やっぱりそのベースにあるのは、

障害のある仲間を歓迎して、一緒にコミュニケーションをとるための基準をつくっていくという意味でのテクニカルスタンダードであってもらいたいなと強く思います。

熊谷/ありがとうございます。本当にその通りですね。
ルールが、どういう文脈に置かれるかで、
本当に違ったものになってしまうということを
経験してきたなと思います。

それでは、時間の関係で、
ご参加いただいてる方から、いくつかご質問をいただいておりますので、
そちらを紹介したいと思います。

「大変勉強になり参加して良かったです。」

というコメントともに、「近藤先生の最後のコメントで修学を支援するということと、
学修機会を保障するという記述がありましたがその2点の違いについて、もう少し説明が聞きたかった」
というコメントをいただいております。

近藤先生いかがでしょうか。

近藤/これは、支援というのは本当に幅の広い概念なんですけれども、

機会の保障の背景にあるのは、やはり障害があろうとなかろうと、学ぶ権利というのは、どの学生たちも
子どもたちも持っていますので。まずその視点から

機会の保障ということ、席を確保していくということ。
その考え方だと思います。

支援というともう少し緩くなるというか、権利というよりも、応援みたいなことも含めて、もっと幅広くという捉え方だと思いますので、保障という言葉を使うときには、やはり学ぶ権利に立ったことで、何か私が言及していることが多いかなと思います。

熊谷/ありがとうございました。

続きまして、
大西先生への質問です。

「アジア諸国の中で
発達障害者の支援が進んでいる国があれば教えていただけますか」
というご質問ですが、いかがでしょうか。

大西/もしかしたら、近藤先生の方が詳しくていらっしゃるかとも思いますので、もし間違ったことを言っていたら訂正してください。

発達障害というくくり方をするのは、割と日本特有のような気がしていまして。

カウントの仕方というか、カテゴライズの仕方が国によって非常に違っており、

おそらく、
自閉系のわかりやすい症状を出す
障害をお持ちの方と、
そうでない方によって、また違うような気がしています。

ですので、どのぐらい進んでいるかと、それが、
どのくらいの人にアベイラブルかと言うことが違うような気がしていまして、

例えば中国では非常に進んでいるような気がしますが、都市部とそれ以外では全く医療へのアクセスが違ったりしますので、そういう意味で、国全体でどのくらいスタンダードで進んでいるかということは、私はちょっと自信を持って答えられませんので。近藤先生、もしよろしければお願いします。

熊谷/ありがとうございます。本当に社会経済的状況というディメンジョンも大きいことだと大西先生のご発表全体を通じて、
印象に残りました。近藤先生、いかがでしょうか。

近藤/特にアメリカ、それから、いわゆる欧米圏ですよね。

そこではやっぱりLD、
学習障害と
ADHDのある学生の
支援
については、非常に大きな広がりがあります。

それから自閉圏につきましても、先ほどニューロダイバーシティという言葉も申し上げましたが、

もはや神経学的な多様性の一つであるので、むしろそうした人たちを、包摂した方が、私達全員にとってよりよい社会が訪れるという考え方が

欧米圏の中でも広く広がってきているので、LDやADHD、それから、自閉圏の若者たちという間では、欧米圏では大きな広がりがある。その一方で、知的障害を伴う自閉症だったりの支援というのは、

当然、アジア圏でも広く知られてきているところではあるわけですが、
LDやADHDということに関しては、

一部の欧米圏の強い影響を受けているアジアの国を除いては、まだまだそれほど知られていなくて、むしろ身体障害であったり、

そういったところの方が、よく知られているという傾向はあるのではないかなと感じています。

ただ、先ほど大西先生がおっしゃっていたように、なかなか一般化が難しいというか。
例えば、大学によっても、
特に
植民地があった国なんかでは、
ある国の中に
イギリスの大学の学位が取れる大学があったりすると、

その中での支援は完全に欧米と同じ水準での支援が行われたりしますので、

そうすると、アジアのある一つの国と言っても、もう文化自体は、アメリカやイギリスだったりします。アメリカというか、イギリスですね。

なかなか一概に
一般化したことが言いづらい背景があるかなと思います。

熊谷/ありがとうございました。

発達障害
という
キーワードが出てきましたが、

直接関係しても、していなくても大丈夫なんですが、川瀬先生から、もし何かここまでの議論でコメントがありましたら、いかがでしょうか。

川瀬/ありがとうございます。

私どもは、
実は外国語の対応ができていなくて、本当に今、東京大学の中でも

全国的にも留学生の方が増えていて、
そちらのサポートが本当に手薄になっていて、

全部、大西先生にお願いしている感じなので。
あとは、東大の保健センターの中の精神科の
精神保健支援室の先生方が、

困難とか、お話できる先生がいらっしゃるので、その先生方にお願いしているので、
ちょっとその辺は相談支援センターとしても、
強化をしていかないといけないなと、今、考えているところです。

熊谷/ありがとうございます。重要な課題かと思います。

ここの場で確認できたこと、非常によかったのではないかなと思おもいます。

ありがとうございました。
それでは、予定されているお時間となりましたので、
以上でパネルディスカッションを終了させていただきます。
パネリストの先生がた、本当に素晴らしいご発表と、
その後のパネルディスカッション、質疑を、ありがとうございました。
閉会にあたりまして、
一言ご挨拶を申し上げます。
改めまして本日は、
平日のお忙しい時間帯に
多くの方に視聴をいただきまして、誠にありがとうございます。
むしろ課題の多さと、
広がりを確認するような
時間になったかなと思いますけれども、
これから一つ一つ、
バリアフリー支援室もそうですが、
様々なステークホルダーの方々と連携し、
横に繋がって、
少しでも、今日確認した様々な谷間の課題に対して、
できるところから進めていきたいということを強く思いました。
ぜひ、この後、アンケートもご協力いただければと思っていますので、
私達が見逃している重要な課題もたくさんあったのではないかなと思いますので、
ご批判を含め、
何でも、様々なご意見をお寄せいただけたらと思っております。
今後ともぜひ多くの方々に
お知恵とお力をいただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
改めまして、先生がたもありがとうございました。
そして、視聴いただいた皆様、本当にありがとうございました。
では、
司会の松本課長にマイクを戻したいと思います。


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